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2012年10月27日 (土)

拡散シミュレーションと現実の狭間

24日に原子力規制委員会から
原発事故拡散シミュレーション図が発表された。

 昨年の福島第一原発事故と同程度の爆発を、全国16の各原発サイトに当てはめて汚染拡散シミュレーションしたもの。
昨年1年間の気象条件を勘案し、国際的な避難基準である1週間の積算被曝量が100ミリシーベルトを越える範囲を示している。

 福島第2原発・柏崎刈谷原発・大飯原発・浜岡原発では、この範囲が原発から30km地点を越えている。



原発事故は起きない、日本の原発は安全だと盛んに喧伝されていた時代、
1995年にショッキングな本が刊行されていた。

事故本
風媒社刊 京大原子炉実験所助手 瀬尾 健著

 
本書では各原発サイトのうちの最大規模の1基が大爆発した場合をシミュレートしていた。

福島161
図の同心円は内側から順に、
急性死亡確率99%、90%、50%、10%、5%の範囲を示す。

「195度の方向に風が吹けば、富岡町16000人、楢葉町に8000人の急死者がでる。」と述べているが、幸いなことに現実はそうはならなかった。


福島162
左上図は本書執筆当時の避難基準範囲。
昨年の原発事故で対応した30km範囲より遙かに広汎となっており、
これはむしろセシウムによる高汚染エリアと合致している。
 下図は癌死者の推計棒グラフ。
南南西に風が吹いた場合、関東中心に癌死者総数344万人と推定している。
 今後10年~20年で、現実にはこの数字の1%を越えるだろうか。



こちらは茨城県東海第2原発の事故被爆図。


東海2222

http://www3.nhk.or.jp/news/1024map/

原発は水戸市の北東17kmに位置するが、この図では小さくて分かりにくい。


ので、新聞記事より拝借。

東海222

ひたちなか市はほぼ全域が100ミリシーベルト被爆となる。


上記著書によると、出力110万キロワットの東海2号炉が大爆発すれば、

東海21
「99%急性死圏内に勝田市と常陸太田市、なかみなと市、90%圏内に水戸市と日立市が含まれる。」
「日立市で20万人、勝田市で10万人、水戸市で21万人もの急死者がでるのである。」


首都圏は高濃度にセシウム等の汚染に晒される。

東海22
癌死者は南西方向に集中し、首都圏を中心に800万人に達すると述べている。

 
  以上より、
原子力規制委員会のシミュレーションは過小評価
上記
「原発事故 その時、あなたは!」の記述は過大評価と判断したい。

 次に爆発するのは、反対を押し切って再稼働した大飯原発か?
それとも、稼働していなくても大量の燃料棒を蓄積している原発のうち、
南海トラフ地震による浜岡原発、
関東圏大地震による東海第2原発となるか。


 どちらにせよ、東日本は厳しい状況であることに変わりはない。


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